伝えるのが苦手な人へ|「相手にどうしてほしいか」で伝え方は変わる

伝え方について向かい合って会話する二人の様子
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「伝えるのが苦手。」

そう感じる場面はありませんか。

言いたいことはあるのに、うまく言葉にならなかったり、あとから「違う伝え方をすればよかった」と後悔したりすることは、誰にでもあります。

でも、それは話す力や文章力が足りないからではありません。

実は、多くの場合は「何を伝えるか」よりも、「相手にどうしてほしいか」が曖昧なまま話し始めていることが原因です。

伝える目的が少しはっきりするだけで、言葉は驚くほど整理されます。

今回は、日常会話や仕事、メッセージのやり取りでもすぐに使える「伝わる言葉の作り方」をご紹介します。

目次

話す前に「相手にどうしてほしいか」を1つ決める

ノートに伝える目的を書き出して整理している様子

伝えるのが苦手な人の多くは、「何を話すか」ばかりを考えて、「相手にどうしてほしいか(目的)」を決めないまま話し始めています。

でも実は、伝え方は目的によって大きく変わります。

同じ「体調が悪い」という事実でも、何を求めているのかによって、選ぶ言葉はまったく違ってきます。

慎重に伝えたい
(相手を不安にさせたくない)

「ちょっと疲れが溜まっているみたいで…」

このように少しやわらかく伝えることで、相手を必要以上に心配させずに状況を共有できます。

早く伝えたい
(緊急性がある)

「今日は熱があるので休みます。」

急ぎの場面では、結論から伝えるほうが相手も状況を理解しやすくなります。

理解してほしい
(ただ話を聞いてほしい)

「今週ちょっとしんどくて…」

この場合は、解決策よりも共感や理解を求めている状態です。

行動してほしい
(動いてほしい)

「病院に付き添ってもらえる?」

相手に動いてほしいときは、お願いしたい行動を具体的に伝えることが大切です。

💡 ポイント

目的を取り違えると、すれ違いが生まれやすくなります。

たとえば、本当は「行動してほしい」のに、「理解してほしい」ような伝え方をすると、相手は「大変だったね」と共感して会話を終えるかもしれません。

一方で、自分は「どうして動いてくれないんだろう」とモヤモヤしてしまいます。

多くの場合、相手が悪いのではありません。
「何をしてほしいのか」という目的が、相手に伝わっていないだけなのです。

「結論が先」か「背景が先か」を見極める

「話は結論から伝えたほうがいい」とよく言われます。

たしかに、仕事の連絡や事実確認では、結論を先に伝えたほうが相手の時間を奪わず、内容も正確に伝わります。

しかし、人間関係やプライベートな会話では、いつでも結論を先にすればよいとは限りません。

判断するときの基準は、「相手の時間の余裕」と「話の重さ」です。

会話の内容を整理しながら話し合う二人の様子

結論を先に伝えたほうがよい場面

  • 相手が忙しく、ゆっくり話を聞く時間がないとき
  • すでに信頼関係ができている相手に伝えるとき
  • 予定や数字など、事実確認が目的のとき

たとえば、

「明日の待ち合わせは、10時で大丈夫?」

というように、相手が知りたい情報や確認したいことを最初に伝えます。

急ぎの連絡や仕事の報告では、背景から長く説明するよりも、結論を先にしたほうが相手も判断しやすくなります。

背景を先に伝えたほうがよい場面

  • 感情が関わる話をするとき
  • 誤解されたくない内容を伝えるとき
  • 初めて打ち明ける重い話をするとき
  • 相手との関係に影響する話をするとき

このような場面でいきなり結論だけを伝えると、本来の意図よりも強く、冷たく受け取られてしまうことがあります。

たとえば、同じ別れ話でも、

「別れよう」

と結論だけを伝えると、相手は突然突き放されたように感じるかもしれません。

一方で、

「実は最近、これからのことをずっと考えていて……」

と背景から話し始めれば、相手も「大切な話が始まる」と心の準備ができます。

結論自体は同じでも、そこに至った理由や気持ちを先に伝えることで、受け取り方が変わるのです。

💡 ポイント

時間がなく、事実や答えを早く知りたい場面では「結論から」。

時間に余裕があり、感情が絡むデリケートな話では「背景から」。

「結論から話す」というルールをそのまま使うのではなく、相手の状況と話の内容に合わせて、伝える順番を選ぶことが大切です。

「短い文章」で印象づけ、「補足」で正確に伝える

伝えたいことを丁寧に説明しようとすると、つい言葉が増えてしまいます。

しかし、文章が長くなるほど、本当に伝えたいことが埋もれてしまうこともあります。

反対に、短すぎると印象には残りますが、冷たく感じられたり、誤解されたりすることがあります。

大切なのは、「短く伝えること」と「補足すること」を使い分けることです。

パターンA

短文で伝える

「今日は寒いです。」

短い文章は、印象に残りやすく、相手の行動につながりやすいというメリットがあります。

その一方で、説明が少ないため、状況やニュアンスが伝わりにくく、冷たい印象になることもあります。

パターンB

補足を添えて伝える

「今日は寒いです。特に朝は氷点下まで下がるので、厚手のコートがあると安心です。」

補足を加えることで、状況が具体的になり、誤解を防ぎやすくなります。

ただし、情報を詰め込みすぎると、何を一番伝えたいのかがぼやけてしまうこともあります。

💡 ポイント

一番伝えたいことは、まず短く言い切る。

そのあとで、必要な補足を1つだけ添えると、読みやすさと伝わりやすさのバランスが取れます。

たとえば、

「今日は寒いです。上着を忘れないでくださいね。」

このように、短く伝えてから行動につながる一言を添えるだけでも、相手は内容を理解しやすくなります。

パソコンとスマートフォンで文章を作成している手元

今日から使える3つのコツ

伝えるのが苦手だと感じる人には、いくつか共通するクセがあります。

でも、裏を返せば、そのクセに気づくだけでも伝わり方は変えられます。

難しい話し方を覚える必要はありません。まずは、次の3つを意識してみましょう。

1.話す前に「要するに?」と自分に問いかける

情報を全部伝えようとすると、話は長くなりやすくなります。

そんなときは、話し始める前に、

「要するに、私は何を伝えたいんだっけ?」

と自分に問いかけてみましょう。

一番伝えたいことが見えると、説明の中から不要な部分を自然に減らせます。

たとえば、

「昨日から少し体調が悪くて、朝も起きるのが遅くなって、準備にも時間がかかってしまって……」

とすべてを説明する前に、

「要するに、少し遅れます」

と整理できれば、相手にも内容が伝わりやすくなります。

2.一文には、一つのことだけ入れる

一つの文章に複数の情報を詰め込むと、相手は何が重要なのか分かりにくくなります。

たとえば、

「今日は疲れていて、明日の準備もあって、それで連絡が遅れたんですけど……」

と一息で伝えるよりも、

「今日は少し疲れていました。明日の準備もあり、連絡が遅くなりました。」

と文を分けたほうが、内容を理解しやすくなります。

一文に一つの内容を入れるだけで、言葉はぐっと整理されます。

話すときも、文章を書くときも、途中で「それから」「あと」「でも」が増えてきたら、文を分けるサインです。

3.結論を最後まで隠さない

言いたいことを最後に持ってくるクセがあると、相手は話のゴールが分からないまま、長い説明を聞くことになります。

本人は丁寧に説明しているつもりでも、相手にとっては、「結局、何の話だろう?」と待たされている状態かもしれません。

結論を必ず最初に伝える必要はありません。

ただし、話の早い段階で、一度は結論を言葉にすることが大切です。

たとえば、

「相談したいことがあります。」

「今日は少し遅れます。」

「この予定を変更したいです。」

と先に話の方向を示すだけでも、相手はその後の説明を理解しやすくなります。

伝え方のポイントをチェックリストで整理するノート

💡 3つのコツ

  • 話す前に「要するに?」と考える
  • 一文には、一つのことだけ入れる
  • 結論を最後まで隠さない

この3つを意識するだけでも、伝える前に頭の中を整理しやすくなります。

これらは、シリーズの過去の記事で触れた「なぜを重ねる」「シンプルな言葉にする」という考え方にもつながっています。

伝える力は、言葉を飾る力ではなく、頭の中を整理する力から生まれます。

まとめ

朝日が差し込む机の上に置かれたコーヒーと閉じたノート

伝えることが苦手だと感じると、「もっと話し方を勉強しなければ」と考えてしまうかもしれません。

でも、実際に大切なのは、上手に話すことよりも、伝えたいことを整理することです。

今回のポイントを振り返ると、

  • 話す前に、相手にどうしてほしいかを一つ決める
  • 結論が先か、背景が先かは、相手の状況と話の内容で選ぶ
  • まず短く伝え、補足は一つだけ添える
  • 「要するに」「一文一義」「結論を隠さない」を意識する

この4つを心がけるだけでも、言葉はぐっと伝わりやすくなります。

💡 最後に

伝える力は、才能ではありません。

頭の中を整理し、相手に分かりやすく渡すための「技術」です。

次に誰かと話すときは、この4つのポイントを一つだけでも思い出してみてください。

少しずつ意識を重ねることで、「伝わらない」が「伝わった」に変わっていくはずです。


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この記事を書いた人

ピネのアバター ピネ トトノエ|代表・設計

こんにちは、ピネです。
トトノエは、暮らしの中で感じた「これ、どうにかならないかな?」を実際に試しながらまとめているサイトです。
普段は、Webサイト制作や情報整理、見せ方の設計にも関わっています。ゲームも好きで、遊びながら「仕組み化」や「効率化」を考えるのが好きです。

気になるところから、本屋さんを歩くように、ゆっくり読んでいってくださいね。

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STone株式会社 (STone Digital Lab責任者)

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