やる気が出ない日は、部屋を見直す|行動しやすい環境のつくり方

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机の上に本を置いておくと、なんとなく開きたくなる。

掃除道具がすぐ手に取れる場所にあると、「ここだけ拭こうかな」と動けることがある。

反対に、ソファのそばにスマホやリモコンがあれば、そのままゆっくり過ごしたくなることもあります。

部屋の中を見渡してみると、私たちのまわりには、次の行動につながる小さなきっかけがたくさんあります。

「今日はやる気が出ない」と感じると、自分の気持ちをどうにかしようと考えがちです。

でも、変えられるのは気持ちだけではありません。

ものの置き場所や、目に入るもの、行動するまでの手間を少し変えるだけでも、動きやすさは変わります。

片付けは、ただ部屋をきれいにするためだけのものではなく、自分が動きやすい環境をつくることでもあります。

この記事では、環境が行動に与える影響を見ながら、自分に合った「動きやすい部屋」のつくり方を考えていきます。

目次

部屋の中には「行動のきっかけ」がある

部屋にあるものは、ただそこに置かれているだけではありません。

ソファを見ると、座りたくなる。
ベッドを見ると、横になりたくなる。
机の上に読みかけの本があれば、続きを開きたくなる。

こんなふうに、私たちは身のまわりにあるものから、無意識のうちに「次に何をするか」のヒントを受け取っています。

心理学やデザインの分野には、「アフォーダンス」という考え方があります。

簡単にいうと、環境やものが、その人に特定の行動を促すように働くことです。

たとえば、

  • イスがあれば、座る
  • ドアノブがあれば、手を伸ばす
  • 机に本があれば、開いてみる
  • 手の届く場所に掃除道具があれば、少し掃除する

もちろん、そこにあれば必ず行動するわけではありません。

それでも、「やろう」と思ってから準備するより、すでに行動しやすい状態ができているほうが、最初の一歩は小さくなります。

やる気だけを見るのではなく、
「今の環境は、どんな行動をしやすくしているだろう?」

そんな視点で部屋を見てみると、いつもとは少し違って見えてきます。

目に入る・手が届く環境が行動のきっかけになり最初の一歩を小さくする流れ

「置けば動ける」とは限らない

行動のきっかけになるものを、目につく場所や手の届く場所に置く。

これは、動きやすい環境をつくるひとつの方法です。

ただし、行動を促すものは、多ければ多いほどいいわけではありません。

私自身、PCデスクに本を置いていた時期があります。

「すぐ手に取れるから、読書の時間が増えるかもしれない」

そう考えて置いてみたところ、実際に本を開く回数は増えました。

でも、その一方で別の変化もありました。

PC作業に集中したいときまで、本が気になるようになったのです。

本を読むにはいい環境でも、仕事をするには少し集中しづらい。

そこで本の置き場所をPCデスクから別の場所へ移してみると、今度は仕事に意識を向けやすくなりました。

この経験からわかったのは、環境づくりでは「何を置くか」だけでなく、「何を置かないか」も大切だということです。

読書したい場所とPC作業に集中したい場所で異なるものの置き方

視界に入る情報が多いと、注意も分かれやすい

机の上に、本、書類、スマホ、郵便物、やりかけのもの。

たくさんのものが目に入る状態では、それぞれが小さな情報として意識に入ってきます。

「この本も読みたい」
「あとで返信しよう」
「これも片付けないと」

目の前の作業とは関係のないことまで思い出しやすくなれば、そのぶん注意も分かれやすくなります。

だから、集中したい場所では、何かを足すだけでなく、今やりたい行動と関係のないものを視界から減らすという方法もあります。

大切なのは、ものが少ない部屋を目指すことではありません。

その場所で何をしたいのかに合わせて、環境をつくること。

読書する場所なら、本が目に入ってもいい。
仕事をする場所なら、仕事に必要なものを中心にする。

「きれいな部屋」ではなく、目的に合った部屋や場所を考えてみると、整え方も少し変わってきます。

やりたいことまでの「手間」を減らす

「やろう」と思ったとき、実際に始めるまでにいくつの手順があるでしょうか。

たとえば、少しだけ床を掃除したいとします。

掃除道具が別の部屋の収納の奥にあれば、

収納まで行く
→ 扉を開ける
→ 手前のものをどける
→ 掃除道具を取り出す
→ 元の場所へ戻る
→ ようやく掃除を始める

と、掃除を始める前にいくつもの行動が必要になります。

一つひとつは小さなことでも、始めるまでの手順が増えるほど「今じゃなくてもいいか」と感じやすくなります。

反対に、よく掃除する場所の近くに道具があれば、

「ちょっと気になる」

「手を伸ばす」

「ここだけ掃除する」

と、行動までの距離を短くできます。

これは掃除に限りません。

掃除を例に始めるまでの手順を減らして行動しやすくするBeforeとAfter

本を読みたいなら、よく座る場所の近くに本を置く。
水分をとりたいなら、目につく場所に水筒やコップを用意しておく。
PC作業を始めたいなら、必要なものをすぐ使える状態にしておく。

ポイントは、頑張らなくても始められるところまで、先に準備しておくことです。

「どうすればもっとやる気が出るだろう」と考えるだけでなく、

「始めるまでに、なくせる手順はないかな?」

と考えてみる。

たった一つ手順を減らすだけでも、行動の始めやすさは変わります。

動線は「自分が実際に動く場所」から考える

使う場所と、しまう場所が離れている。

これは、片付けや家事でよく起こります。

「ここに収納するのが普通だから」と場所を決めるより、自分が実際にどこで使っているのかを見てみると、使いやすい置き場所が見つかることがあります。

よく使うものほど、使う場所の近くへ。

毎回取りに行くものがあるなら、もっと近くに置けないか考えてみる。

大切なのは、一般的な「正しい収納」に合わせることではありません。

自分の行動に、ものの置き場所を合わせること。

部屋の中を歩きながら、

「これ、毎回ここまで取りに来ているな」

というものを探してみるだけでも、動きやすい環境をつくるヒントになります。

自分に合う環境は、試しながら見つける

ここまで、目に入るものや置き場所、行動までの手間を減らす方法を見てきました。

ただし、ひとつ覚えておきたいことがあります。

同じ環境が、誰にとっても使いやすいとは限りません。

本を目につく場所に置くと読書しやすくなる人もいれば、逆に気が散ってしまう人もいます。

掃除道具を出しっぱなしにしたほうが動きやすい人もいれば、見える場所にあると落ち着かない人もいます。

収納についても同じです。

「よく使うものは出しておく」が合う人もいれば、
「使うたびに取り出すほうが、気持ちを切り替えやすい」という人もいます。

だから、環境づくりで大切なのは、誰かの正解をそのまま真似することではありません。

自分が実際にどう動いたかを見ながら、少しずつ調整していくことです。

環境を試す・観察する・少し変えるを繰り返して自分に合う形を見つける流れ

「合っていたか」を観察する

ものの置き場所を変えたら、それで終わりにしなくて大丈夫です。

数日使ってみて、

  • 前より始めやすくなったか
  • 探す時間や手間が減ったか
  • 逆に気が散るようになっていないか
  • 使ったあと、元に戻しやすいか

こんなところを見てみます。

うまくいかなければ、また変えればいい。

環境づくりは、一度で正解を出すものではありません。

試す → 観察する → 少し変える

この繰り返しで、自分に合う形が見つかっていきます。

大切なのは、「これが正しい収納か」ではなく、

「この置き方だと、私は動きやすいか?」

という視点です。

今日からできる、小さな環境の見直し

環境を整えるといっても、部屋全体を片付けたり、収納を大きく変えたりする必要はありません。

まずは、「もう少し自然にできるようになりたいこと」をひとつだけ選んでみます。

たとえば、

  • 本を読む時間を増やしたい
  • 水分をこまめにとりたい
  • 気づいたときにサッと掃除したい
  • PC作業を始めやすくしたい
  • 寝る前にスマホを見る時間を減らしたい

ひとつ決めたら、今の環境を見ながら、

「何があれば始めやすい?」
「何があると気が散る?」
「始めるまでに、どんな手間がある?」

この3つを考えてみます。

変えるのは、ひとつでいい

たとえば「本を読みたい」なら、本棚全体を整理しなくても大丈夫です。

読みたい本を一冊だけ、よく座る場所の近くへ移してみる。

掃除なら、よく汚れが気になる場所の近くに、使いやすい掃除道具をひとつ置いてみる。

PC作業に集中したいなら、デスクから仕事と関係のないものをひとつ移動してみる。

変えるのは、ものひとつ、置き場所ひとつでも十分です。

そして数日過ごしてみて、

「前より自然にできた」
「これはあまり変わらなかった」
「むしろ邪魔だった」

と、自分の行動を見てみます。

合わなければ、元に戻してもいいし、別の方法を試してもかまいません。

環境づくりは、完璧な部屋を完成させることではなく、自分が動きやすくなる小さな工夫を見つけていくことです。

今日、部屋の中をひとつだけ変えるなら。

どこを変えたら、次の行動が少しだけ楽になりそうですか?

まとめ|やる気だけに頼らず、動きやすい環境をつくろう

やりたいことがあるのに動けないとき、私たちはつい「もっとやる気を出さないと」と考えてしまいます。

でも、行動を変える方法は、自分の気持ちを変えることだけではありません。

この記事で見てきたように、

  • 目に入るものを変える
  • やりたい行動につながるものを、手に取りやすくする
  • 集中を邪魔するものを視界から減らす
  • 始めるまでの手順を減らす
  • 自分の動線に合わせて置き場所を変える

こうした小さな環境の変化でも、行動のしやすさは変わります。

そして、誰にとっても動きやすい「正解の部屋」があるわけではありません。

大切なのは、誰かの収納方法や片付け方をそのまま真似することではなく、

「この環境だと、自分はどう動く?」

と観察してみることです。

試してみて、合わなければ少し変える。
うまくいったものは、そのまま残す。

その繰り返しで、自分にとって動きやすい環境が少しずつ見えてきます。

やる気が出ない日は、自分を変えようとする前に、部屋を見渡してみる。

自分ではなく、環境のほうを少し変えてみる。

それも、次の行動を始めるひとつの方法です。

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この記事を書いた人

ピネのアバター ピネ トトノエ|代表・設計

こんにちは、ピネです。
トトノエは、暮らしの中で感じた「これ、どうにかならないかな?」を実際に試しながらまとめているサイトです。
普段は、Webサイト制作や情報整理、見せ方の設計にも関わっています。ゲームも好きで、遊びながら「仕組み化」や「効率化」を考えるのが好きです。

気になるところから、本屋さんを歩くように、ゆっくり読んでいってくださいね。

コンタクトフォームよりお気軽にご連絡ください。
STone株式会社 (STone Digital Lab責任者)

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